精油選びで迷ったら?効果と品質を両立するケモタイプ精油
アロマテラピーの世界には「ケモタイプ精油」という言葉があります。少し難しく感じるかもしれませんが、これは同じ植物から抽出された精油でも、成分の違いによって異なる効果を持つ精油のことです。
つまり、同じ植物でも育った環境や気候、土壌によって成分が異なり、その結果、精油の効果が変わるのです。
アロマのきほん「5分で学べる10のレッスン」8回目はこのケモタイプ精油についてお伝えします。
ケモタイプ精油とは?
ケモタイプ精油とは、同じ植物から抽出された精油でも、成分が異なる精油のことです。例えば、ローズマリー精油には「シネオール」や「カンファー」「ベルべノン」などの種類があり、それぞれの成分が異なるため、効果も異なります。このような成分の違いをケモタイプ(chemotype)と呼びます。
なぜケモタイプが重要なの?
ケモタイプの違いは、精油の効果に直接影響します。
例えば、風邪予防にはローズマリー「シネオール」が適していますが、筋肉のコリをほぐしたい場合はローズマリー「カンファー」が効果的です。目的に応じて適切なケモタイプ精油を選ぶことで、より効果的に精油の力を活かすことができます。
ケモタイプが品質の証にも
ケモタイプを知ることは、精油の品質を判断する大切な目印にもなります。肌に直接つけたり、体に作用を及ぼすものだからこそ、成分がしっかりと確認された精油を選びたいですよね。
しかし、精油は雑貨として扱われているため、市場にはさまざまな品質のものが出回っています。中には人工香料のボトルにも「精油」や「エッセンシャルオイル」と表示されているものもあり、品質を見極めるのは簡単ではありません。そんな中で、品質の良い精油を選ぶための目安のひとつとして役立つのがケモタイプ精油です。
ケモタイプを確認する方法
精油のラベルや説明書に、植物名の横に「chemotype」や「CT」と記載されている場合があります。また、製品にロット番号が記載され、それに対応する成分分析表が添付されている場合は、その精油のケモタイプが確認できる証拠です。購入時には、これらの情報をチェックしてみましょう。
ケモタイプ精油を選ぶ安心感
ケモタイプ精油は、効果を最大限に引き出すだけでなく、品質の確かな精油を選ぶための安心な選択肢です。人工的な香料が含まれていないことを確認するためにも、成分分析表が添付されたケモタイプ精油を基準にするのがおすすめです。体に取り入れるものだからこそ、信頼できる精油をお選びください。
次回は、「イギリスアロマとフランスアロマの違い」についてお話しします。イギリスとフランス、それぞれの国で発展してきたアロマテラピーの特徴や使用法の違いに触れながら、アロマテラピーをさらに楽しむヒントをお伝えできればと思います。どうぞお楽しみに!