食べ過ぎが気になるときに~「欲求」と向き合う香りの力~

食べ過ぎが気になるときのアロマケア

50代を迎えると、身体や心にさまざまな変化を感じるようになります。その中で、ストレスや感情が食欲に影響を与えることに悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私たちの食欲には、エネルギーを補給するための本当の「空腹」と、感情やストレスによる「なんとなくの口寂しさ」があります。特にこの感情的な食欲は、忙しい毎日やホルモンバランスの変化が影響しやすいとも言われています。

2024年10月に開催されたナードジャパンセミナーでは、「病気の予防に役立つアロマテラピー」の中で、ドミニック・ボドゥー先生がこの「感情的な食欲」へのアロマテラピーを使ったアプローチについても触れられました。ここでは、提案内容を基に私なりの解釈を交えてご紹介します。

目次

感情的な食欲と「依存」の関係

「どうしても甘いものがやめられない」「満腹なのに何か食べたくなる」という経験をしたことはありませんか? これは身体的な空腹ではなく、ストレスや感情から生まれる「欲求」が原因かもしれません。

こうした「食べたい」という欲求の背景には、ストレスや感情だけでなく、時に依存が関係していることも。依存は快楽を伴うため、無理に断とうとするとストレスが増し、逆効果になりがちです。

そこでボドゥー先生が提案されたのが、「快楽を別の快楽に置き換える」という嗅覚を活用したアプローチです。精油の香りは脳に働きかけ、段階的に依存を和らげる手助けをしてくれます。

精油で「欲求」にアプローチする

嗅覚は本能の脳(大脳辺縁系)に直接働きかけるため、感情を整えたり、ストレスを軽減したりする効果が期待できます。特に感情的な欲求に対応する精油を活用することで、「食べたい」という気持ちを和らげる手助けができます。

中でもカモマイルローマンは、心を穏やかにし、さまざまな欲求から離れる手助けをしてくれる精油です。そのため、食べ物への欲求を抑えたいときのブレンドには欠かせない存在です。

また、マンダリンは甘く明るい香りが特徴で、味覚的にも「幸せ」を思い出させるような心地よさを与えてくれます。香りで心を満たし、食べたいという欲求を少しずつ手放していけるイメージです。

甘いものを控えたいときのブレンド

  • カモマイルローマン:1
  • プチグレン:5
  • マンダリン:20

植物油で50%濃度に希釈し、手首内側に3~4滴を塗布してからその香りを吸い込むように深呼吸することで、穏やかな気持ちに導きます。

このブレンドは、甘いものに対する欲求を和らげるだけでなく、心を穏やかにして新たな満足感を提供してくれる香りです。香りを深く吸い込むことで、自分の気持ちが変わっていく感覚を楽しんでみてください。

前向きな変化をサポート

無理にやめようとするのではなく、心地よい香りを取り入れながら少しずつ習慣を変えていく。この方法なら、ストレスを感じることなく、前向きな変化を楽しめます。

例えば、夕食後にお菓子が欲しくなるタイミングや、仕事の合間に甘いものに手が伸びそうなときに香りを試してみてはいかがでしょうか?

シェアレッスンでの体験から

セミナー後には、出席できなかった教室の生徒様向けにシェアレッスンを開催し、多くのレシピやアイデアを共有しました。「香りを通じて満足感を得られるアプローチが新鮮」との声をいただき、精油の力を実感していただけました。

この投稿を訪れてくださった皆さまにも、このアプローチが日々のケアや欲求との向き合い方に役立つヒントになれば嬉しいです。

嗅覚を活用したアプローチは、無理なく始められるケアの一つ。ぜひ50代からの新しいアロマテラピーの楽しみ方として、香りを活用してみてください。

目次