「あの夏の夕暮れ」香りにしてみました

新しくスタートするナードジャパン「フローラル調香水レッスン」。

実際にレッスンをする前に、まずは私自身が受講生になったつもりで、カリキュラムに沿って香水を作ってみました。

目次

あの夏の夕暮れ

まず最初に創りたい香りのテーマを考えます。

今回、香りにしたいと思ったのは、8月の上越市高田城址公園の風景です。

一面に広がる緑の蓮の葉。その中に咲く、やさしいピンク色の蓮の花。
夏の夕暮れ、雨上がりの空には虹も現れました。

蓮の花

当時少し気持ちが沈んでいた私にとって、その美しい風景は今でも心に残る大切な思い出です。

緑、みずみずしさ、夏、夕暮れ、淡いピンク、灰色がかった雲、オレンジ色の夕焼け、虹・・・。
風景や色を思い浮かべイメージを広げながら決めた香水の名前は、

「Ce Soir d’Été ~あの夏の夕暮れ~」

としました。

イメージを少しづつ「香り」に

まずは、創りたい香りを具体的にしていきます。

私が選んだ言葉は、

「青っぽい」「静かな」「クリアな」「落ち着く」「繊細な」「おだやかな」

次に、精油を一つずつ嗅ぎながら、自分が感じる色や印象を確かめていきます。

私にはホーウッドが淡いピンクに感じられ、ネロリからは夕暮れのオレンジ色が浮かびました。

フランキンセンスには、雨上がりのような透明感と静けさを感じます。

「この香りは、あの風景のどこを表現できるだろう?」

そんなことを考えながら、一滴ずつ香りを重ねて、フローラルの骨格を創っていきました。

精油とムエット

実際のレッスンでは、香水の土台となるベースノートの香りを選んだり、香りを一つ加えることで全体がどのように変化するのかを確認したり。

香りの組み立て方を一つずつ体験しながら、フローラルの骨格を創っていきます。

テーマを表現するフローラルの骨格が完成したら、1回目のレッスンは終了です。

一晩置いたら、香りが変わりました

1日で香水を完成させないのは、創った香りの経時変化を確かめるためです。

一晩置いて、もう一度香りを確認してみました。

すると、作った直後には強く感じていたイランイランがまろやかになり、全体の香りがなじんでいました。

私が感じたのは、

透明感のある淡いピンク」

というイメージ。

時間を置くことで香りの印象が変わっていくのも面白いところです。

そして、香水が完成

香りの変化を確認したら、1回目に創ったフローラルの骨格をもとに、さらに香りを重ねていきます。

一滴加えては香りを確かめ、「あの夏の夕暮れ」の風景を思い浮かべながら、また一滴。

夕暮れの空、雨上がりのみずみずしさ、一面に広がる緑。
最初に思い描いたイメージと香りを行き来しながら、少しずつ全体を整えていきます。

そうして20滴のブレンドが完成。

香りを確かめてみると、

フローラルな甘さ → 湿り気のある土のような香り → スーッと鼻に抜ける涼しさ

という変化を感じました。

最後に無水エタノールを加えて、香水が完成。

自分の記憶の中にあった風景が、一つの香りになった瞬間です。

アンティーク香水瓶

もう一度、香りを再設計

完成した香りを振り返り、

「もっとイメージに近づけるなら?」

と考えて、もう一度香りを組み立ててみることにしました。

1本目をもとに、ネロリとベルガモットを少し増やし、ホーウッドとイランイランを少し減らして再設計。

わずかな違いですが、出来上がった香りの印象は変わりました。

2本目では、

爽やかな黄色 → 甘く落ち着いた桃色 → しっとりとした湿り気という変化を感じました。

グレイのアンティーク香水瓶

同じテーマでも、配合を少し変えるだけで、香りにはまた違った表情が生まれます。

1本目を創って終わりではなく、一度完成した香りを振り返り、もう一度組み立ててみる。

この「再設計」までを、Aroma Honokaのフローラル調香水レッスンでは楽しんでいただこうと思っています。

2つの香水レシピ

今回作った2つのレシピをご紹介します。

1本目
ネロリ10% 1滴
ホーウッド 3滴
ベルガモット 1滴
イランイラン10% 2滴
フランキンセンス 5滴
ローズ10% 3滴
ベースアコードC 3滴
クローブ10% 1滴
コリアンダー 1滴
合計20滴+無水エタノール4ml

2本目・再設計
ネロリ10% 2滴
ホーウッド 2滴
ベルガモット 2滴
イランイラン10% 1滴
フランキンセンス 5滴
ローズ10% 3滴
ベースアコードC 3滴
クローブ10% 1滴
コリアンダー 1滴
合計20滴+無水エタノール4ml

※ベースアコードCは、ロックローズとサンダルウッドを7:3でブレンドしたものです。

自分だけの香りを創るということ

同じ精油を嗅いでも、感じる色や風景、心地よさは人によって違います。

香りの組み立て方を学びながら、テーマやイメージに合わせて精油を選び、少しずつ「自分の香り」に仕上げていく。

そこに、この香水作りの面白さがあるように思います。

完成した2本は、これから時間を置いて、香りがどのように変化していくのかも楽しみです。

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