低濃度アロマクラフトの精油ブレンド術

小さなビーカーとアズレンブルーのオイル

アロマテラピーの魅力は、ただ香りを楽しむだけではありません。私は、心と体に優しく寄り添うアロマスプレーや入浴剤、手作りの化粧品など、さまざまなアロマクラフトに活用できる点が特に素晴らしいと思っています。

ただし、特に皮膚に使用する場合は、精油の濃度には注意が必要です。精油には有効成分が凝縮されているため、肌への刺激を考慮し、低濃度での使用が推奨されています。

しかし、低濃度での使用となると「もっとたくさんの精油をブレンドしたいのに…」という悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?

今日は、低濃度でも多くの精油をブレンドし、その楽しさと精油成分の相乗効果を最大限に引き出す方法をご紹介します。

目次

低濃度での精油使用の基本

例えば、顔に使うスキンケアアイテムを手作りする場合、一般的には0.5%から1%の濃度で作ります。これにより、皮膚への刺激を抑えつつ、精油の効果はしっかり感じることができます。具体的には、全量10mlの化粧水を作る場合、1%の濃度であれば精油は2滴、0.5%なら1滴が目安です。

たった1滴でも、精油には豊富な香り分子が含まれているので、十分な効果が得られます。しかし、精油の香りや成分をたくさんブレンドしたいと思うと、1滴や2滴では物足りないと感じるかもしれません。

また、ブレンドしたい精油が多くなると、手作りするスキンケアアイテムの量を増やすことも考えられますが、大量に作ると酸化や劣化のリスクが高まります。そこで、アロマクラフトは少量を作り、2週間程度で使い切ることをおすすめします。

先にブレンドを作るという解決法

生徒さまから寄せられる「もっと多くの精油をブレンドしたいけど、低濃度ではそれが難しい…」というお声。このお悩みにはとっても簡単な解決策があります。

それは、事前に精油をブレンドしておく方法です。

例えば、しわ改善のための化粧水を作る際に、ゼラニウム、ローズウッド、ロックローズ、セージ、ヘリクリサムといった5種類の精油を使いたいとします。しかし、精油濃度を気にすると、使用できる敵数が限られているため、5種類の精油をそのまま使用するのは難しいですよね。

この場合、まず別の小瓶にゼラニウム3滴、ローズウッド3滴、ロックローズ2滴、セージ2滴、ヘリクリサム2滴を混ぜてブレンドを作っておきます。これで、計12滴のしわ改善ブレンドが完成します。

その後、10mlの化粧水にブレンド精油を2滴使用すると、この2滴にはすでに5種類の精油がブレンドされていることになります。こうすることで、低濃度でも豊かな香りと精油成分の相乗効果を楽しむことができるのです。

精油ブレンドの楽しさを広げよう

この方法を使えば、低濃度でも多彩な香りのブレンドを楽しむことができ、精油成分の相乗効果をしっかりと実感できます。自分だけのオリジナルブレンドを作る楽しさも増え、アロマクラフトの幅がぐっと広がるはずです。

ぜひ、次のアロマクラフトにこのブレンド術を取り入れてみてください。自分の肌や気分にぴったりのブレンドを作り出す時間が、より豊かなものになりますように。

目次